令和6年12月
(一社)長野県LPガス協会 会長 宮川 浩
長野県LPガス協会ではお客様相談等が急増しており、中には警察への通報をする事例もみられていることから、当協会において長野県警察本部・生活安全部に現状報告や今後の対策等について相談を行いました。昨今では闇バイト等が関連した凶悪犯罪や詐欺、強盗等も増えていることもあり、それらから身を守るには何より防犯意識を高めることが大切です。大切な消費者の皆様が被害に遭わないために、私たち長野県LPガス協会では、これまであがった相談内容等の一部を紹介し、事前に現況を知っていただくことが有効だと考え、ここにお伝えいたします。
相談内容の一例
・ 保安点検の名目で訪問し、あたかも現在の供給業者の依頼のように語り、消費者が現供給 業者に確認すると無関係であると判明した。
・ 在宅していると、「〇〇の代行で点検に来た」と訪問。
不審に思い、問いただすと嘘をつかれていたということが判明した。
・ 点検名目で突然訪問され、一方的に切替案内をされた。請求書をみせてくれとしつこく言われ、勧誘され30分以上も居座られた。次第に口調が乱暴になり、身の危険を感じた。
・ 現在使っている業者のガスは当社と比べて料金が2倍高い。今すぐ契約するよう決めてほしい。と言われた。1人暮らしなので、使用量も少ないから今のままでいいと返答したが、訪問者の態度が豹変し、「安くなるのになぜ切り替えないのか?おかしいんじゃないか?」と叱責された。その後自ら一人暮らしとであることを相手に伝えてしまい大変後悔されているし、不安とのこと。
・ 女性の訪問であったが、チャイムを鳴らさず、玄関ドアをドンドンと叩き、大声で玄関を開けるように催促。不審に思い尋ねると、「ガスの切替案内」とのことだったが、切り替えるつもりはないと返答したところ、ドアが壊れるくらいの勢いで「ドンドン」と叩かれ、「とにかく中に入れてくれ」「話だけでもきいてほしい」「この周囲を切り替えなければならない」と意味不明な発言を繰り返した。
・ 現在供給会社に対しての誹謗中傷を述べる。
・ 嘘の情報を伝えて関心を引き、切替の足がかりにしようとした。
・ 帰って頂けますか?と言っても帰らず、とにかくしつこかった。
など、突然訪問し、うその情報や自身を偽ったりして接触をはかり、訪問営業をしている状況が報告されています。
長野県警察本部からはこのような状況を通報や報告等をあげてもらわないと知り得ないので、 今後も引き続き多くの情報を寄せてほしいといった指導を頂き、当協会でも継続して情報を収集してまいります。 しつこい勧誘等で少しでも不安を感じたり、困った場合には最寄りの警察署か、110番通報を遠慮なくしてほしいとのことですので、警察に通報をするまでもないと感じる場合でも、現在供給しているガス会社にも情報等をお知らせください。
長野県警に相談をしていく中で、もしそのような訪問販売営業等などがあった場合、何より重要なのは、それらの行為の事実の記録を残してほしいというアドバイスで、通報や情報を寄せる際には訪問された状況をできる限り速やかにメモ等に記録して残してほしいとのことです。
私たちがお客様にお伝えしたいこと
- 防犯意識を高め、情報をメモして記録をとる。
突然知らない人が訪れても安易にドアを開けないで用件を聞く。嘘をついて業者をかたり訪問し、営業する手法も散見される。ドアホンがあれば用件をそこで聞き、家の中に入れないようにすることが防犯の第一歩だということ。それでも訪問者と対応する場合にはまずは訪問目的を尋ね、相手の氏名、身分証や所属会社などを確認し、少しでも不安があったらきっぱり断るようにすることが大切です。
訪問販売員は言葉巧みに営業をするプロなので、一度家の中に入れてしまうとそのペースに巻き込まれてしまうことが多く、最近ではリフォーム詐欺、押し売りではなく、押し買いといったものもあり、注意が必要だということです。
- 不安を感じたら遠慮なく相談、通報する。
恐怖を感じたり、帰ってと言っても帰らないなどの状況があったら、遠慮なく通報をしてください。最寄りの警察署への通報や110番通報して犯罪を未然に防ぐことが重要だということです。
そして些細なことでも現在の供給ガス会社に情報を入れてください。
- 契約に関しては落ち着いて十分よく考えましょう。
とにかく、今すぐ契約をさせようとしたり、しつこさに負けて契約書や委任状にサインをしてしまったりするケースがみられます。安易に安さを売りにしたり、好条件を提示されてもしっかりとその内容を吟味し、すぐにサインなどをせず、よく考え、少しでも不安に感じたら現在の供給ガス会社に相談していただくようにしていただくことをおすすめします。